配偶者に対する暴力と審査

 日本人配偶者ビザを取得している方の入管への在留期間更新や在留資格変更、ひいては永住許可申請や法務局への帰化申請の際の審査のポイントのひとつに素行が挙げられます。

 もちろん暴力の行使は重要な素行条件上の不許可要因となることは当然のことです。
 これは起訴されたかどうかに関わりなく目に余る状況となっていれば問題とされることは必至です。

 ただ、配偶者間の暴力の場合には家庭内の事なので被害届はおろか警察等への相談さえされていないことが多く、前歴照会によっても暴力を振るった側の配偶者について何の記録も出てこない事があります。

 しかし、その様な際でも裁判離婚に発展したような際には裁判書(判決など)の中で暴力の内容は詳細に主張されさらに裁判所によって認定されていることもしばしばあります。

 そのようなケースに関わらず、重要な申請の際にはやはり報告すべき事はきちんと報告すべきことでしょう。
 ただ、いわゆる藪蛇となることもあり、その見極めは難しいものです。

 何れにしても、穏やかで幸せな暮らしをしている間に、永住許可や帰化申請を行っておいた方がいいことは間違いありません。